井上越道日本画展・真実の欠片が無事終了となりました。
遠方から足を運んで頂いた全ての方々に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
会場では久方ぶりに会う方もおり、多くの方に支えられての作家活動と改めて思う所がありました。
また中には厳しいご意見を頂戴する事もありました。
しかし、それは作家として見ていただいた結果と受け止めています。
既に作家として活動している現在、面と向かって厳しい意見を賜る事は少なくなりました。
初日に来てくれた学生さん達にも
「今怒ってくれるのは親と教師」
「社会に出れば誰も本気では怒ってくれない」
と伝えました。
全てが自己完結、自己責任。
だからこそ「人は城、人は石垣」なのだと、展示会は教えてくれます。
また今回初めて井上越道の作品を見たと言う方が多かったのも、作家として反省しなければいけない所です。
ただ会場では「初めて見る画風ですね」とか「自転車をメインにしている人は初めて見た」等々、本来制作側が発信すべき「新しい驚き」「見た事もない感動」その提供が少しでも出来たことは嬉しく思いました。
今回、私が会場で一番印象を受けた一場面に、ご来場の老夫婦が静かに作品を見終わった後「帰ったら自転車に乗って何処かに行こうか」と仲むつまじく話してお帰りになりました。
あの時「制作して本当に良かった」と心から思えた瞬間でした。
このような方々が多くなるよう、また会場に足を運べない方も、作品から風を感じて
「井上越道の描く自転車って良いよね」
と言われるよう誠意制作に励む所存です。
まだ作家として至らない点などあると思いますが、今回集めた「真実の欠片」を胸に秘め頑張っていきます。
願わくば皆様の変わらぬご支援の程賜れれば幸いと思います。
2月吉日
井上越道