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『自転車』を主題に日本画制作をする作家Blog
告知が遅くなりましたが、ShinPA!!!!!!!!展が2月15日からおぶせミュージアムで開催しています。

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ShinPA!!!!!!!!展(第八回)
会場・おぶせミュージアム・中島千波館
http://www.town.obuse.nagano.jp/site/obusemuseum/shinpa8.html




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2014年 2月15日(土)~5月13日(火)※会期中無休
開場9時から17時(4月より18時まで)
入館料・一般500円/高校生250円/中学生以下無料

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2月15日の初日にはShinPA展の出品作家によるギャラリートークも行われました。
(私用の為、私は参加できませんでしたが=展示して頂いた方ありがとうございます)
今回出品している33名、その個性が異なる様々な表現に、この研究室の面白さが詰まっています。
ShinPA展は出品する度、私自身も楽しませて貰える展示になっています。
その錚々たる大作での表現に、気に入った表現、面白さや愛着を感じる、そんな一期一会の楽しみを求めて頂けれと思います。

今現在は雪の影響で、交通機関等に不都合があるかと思いますが、お近くにお越しの際は是非ご高覧頂ければ幸いです。
※私は3月末から4月頃、来場を予定してます。




以下、私が今回の大作を制作する上で思案した(迷走した)ことを記載しておきます。
※後で私が見返して、大作の制作に迷った時の復習する為。


(長いのでお時間のある方・興味のある方は雪の夜長にでも)






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昨年の4月に個展が終わり、その折、新聞社に掲載して頂いた、記載の一文「疾走感」
これは個展画廊である新生堂の方に書いて頂いた文章なのですが、この「疾走感」と言うフレーズ。
これがどうにも頭から離れず、4月、5月と「疾走感とは何か?」
頭の中にグルグルと、このテーマを試行錯誤する日々を綴っていました。

只、私が求める「疾走感」を描いた絵・・・と言うのは、色々と調べましたが「ピンッ!」と来るものが少なく(あるはありますが)古典壁画から劇画・舞台のものからイラスト、アニメなど「スピード感」の感じる構図や色調、吹き出しやら何やら・・・と、疾走感を演出する絵を調べ、描き、また構成して描く。
こんな事を繰り返して、、、しかし「私が感じる疾走感」と言うものは「今の私」では掴めません(感じません)でした。
※この後、読書三昧で(以外にも)文章の方が疾走感を感じることが一つの驚き。

さてそんな折、このShinPA展に出品する大作を描く為、今年はどのように描いたら良いのか?
昨年と同じものなら、描くことは簡単ですが「疾走感」を含んだ自転車の大作。
一昨年は20台以上の自転車を描いて、その走行感を描きましたが、より疾走感を出すためには・・・・・・30台?・・・・50台??

いや100台位の自転車を描かなくては成らないのか???

しかし・・・100台の自転車を描いて「疾走感」は・・・(´ヘ`;)


・・・など考えていた9月、ある展示で出品者のOさん(ShinPA展出品者)の大作を前に語り合っていた時のこと。
最近大作を描くことに悩んでいる等、Oさんと「大作の制作」について語っていた時の一幕。
まぁ大作を魅力的に描くことは・・・なかなか難しいと、二人で唸っていた時にOさんがフラっと言った「大作は『勢いで描く』って一言が胸を打ちました。


勢いで描く


確かに・・・ここ数年、いや・・・随分この感覚は忘れていたのかもしれません。
結構以外かもしれませんが、私が描く絵は、かなり細かく計算されているんです。
※絵画からは分からないとは・・・思いますが(∀`*ゞ)
下絵は何十と言う案を選別、下絵の段階から1~2mmの線ズレは必ず補正しています。
(3mmのズレは誤差では無く只の誤り)
「偶然の表現」と言う曖昧な工程は「事前の実験」で試したものしか発表作品に使わない。
その製作工程も「慎重と厳密」に細心であるため、どうしても「理詰め」「経験」の部分が多い。
しかし「勢い」って意味(人によって取り方は色々)に含まれる意味合いが、私に別の視点を与え、一つの突破口になったのは確かです。
※勢いだけで描いても、それはその場だけのそれだけの絵(絵画ではない)


あとその後に会った写真家のSさんとのやり取りも大きかった。
写真での大判(それも3m~何十mの)って、小さなカメラでどの様な感覚で捉えているのか?
色々と面白い話も聞けましたが、その中のやり取りで「絵描きと写真家」として気になった一言。

絵描きは何でも描けてしまう(上手いから何でも描いてしまう)

逆に写真家は描けない、どちらかと言うと引き算(見せない)になりがちとの意見に、絵描きは「なんでも描いている」
この「足し算をすれば良い絵」って、上に上にと言う私の考えに、一つ別の視点をもたらしました。
※ただ描かないって訳ではない(そこは全く違います)


さて一つ心に留めて置かなければいけないことがあります。
それは上記の様な意見は、過去にも「何度か」聞いたことがあること。
今回この意見に感じ入ったのは「私の受け取る姿勢」「相手の高さ」があります。

一つは、過去にこの様な意見を聞いても、汲み取れなかった未熟な私が、その日々を画業に従事していた「今」だからこそ理解できる段階に至ったこと。
※描き続けたからこそ、読み取る力も上がったと言う事実。
二つは、上記の方々が、今も制作をしている「然るべき実績」のある人の意見だと言う点。
昔、同じような(感じの)意見を語った方の殆どは、今の私より「描いていない」方々。
そう言った方の意見は、同じ言葉、同じ意味合いでも、全く「重み」が違う。
※代表的なのは私の先生だと思いますが

そう言った「今・現在、制作している」方の意見を受け、「これでもない」「こうでもない」と思案して描き上げた作品が、今回出品している「勝利者」と言う大作。



今見れば、まだまだ詰める所、引く所と気になる点も見受けられますが・・・
「あの時」描いた、この一枚は、今年度の制作に大きな意味を見出すことになりました。

願わくば、この絵を前に「次の一歩」をまた踏み出す力にして、より疾走感を生み出す絵を描くよう努力して参ります。


まだまだ雪が残っていますが、それでも走らないとイメージは固まらない




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ETSUDO
職業:
日本画家
趣味:
自転車と作画制作
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