久々にお勧めしたい「良書」です。
発売当初から気になっていて、周りからは「井上さんこそ読むべき本ですよ!」と何回言われた事か・・・
えぇ、えぇ、分かっていました
でもハードカバーが嫌いで、2007年に出版されてから本屋で見かける度
「どうしようか・・・」と何度悩んだことか・・・
無論図書館で見かけたことも多々ありましたが、出来れば文庫でのんびりと自分の本として読みたい。
きっと世間で評価されている作品。
必ず文庫化されるはず・・・はず・・・・・・
ハードカバーが嫌いな私にとって、文庫化はまさに期待に期待をしていた出来事。
画材の買い出しに行ったついでに、本屋で平積みを見つけた時は・・・
なんだか此処まで来ると「恋人」を待ち焦がれたような気分です。
さて此処まで待ったのだから制作の合間に読もうか、はたまた膝を正して読もうかと
「パラッ」と捲ってから2時間少々。
コーヒー片手にぶっ通しで読み込んでしまいました。
本を閉じて暫し・・・
うん、うん自転車好きにはたまりません!
特に自転車レースの事を知っている方には「良くここまで書いてくれた!」と拍手喝采。
でも決して自転車ファン以外が楽しめないかと言えば、そうではなく、、良く作り込まれた人間模様は自転車レースを知らなくとも「道具としての自転車」を通し表現されています。
(無論ルールを知っていると楽しみも倍増ですが)
テーマとして「自転車」を取り上げる事自体が冒険なのに、小説と言うジャンルで此処まで表現されるとは・・・
久々に良書に巡り会えたなと。
私の中で、良い本との出会いは「人との出会い」と重なる事がありますが、今回は無類の友に出会ったような・・・そんな幸せな時間でした。
もし機会が在りましたら、ぜひ手にとって(図書館でも)目を通してみてください。
きっと自転車の事を好きになる一手になると思います。
そして私の作品も、見てくれる人に感激を与えるようにならねばと。
さて襟を正して画面に向かいたい。