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『自転車』を主題に日本画制作をする作家Blog

tikitを購入しようとして、まず悩んだのが

「本当にtikitで良いのか?」

tikit以外にもBD-1 (ドイツ製)BROMPTON(イギリス製)など多種候補にありました。
BD-1もBROMPTONも実際乗ってみて、実に良く出来た自転車と体感しています。
またコンセプトも「走行性」「折りたたみ」の両立が実に良く出来ている。

それでも何故tikitを選んだのか。

①フレーム素材が「鉄(クロモリ)」であること。
昨今アルミ素材の自転車が多い中、信頼度、剛性、振動吸収性はクロモリに勝る物はない。
(重量は上がるが)

②Bike Friday社はセミオーダーで調節してくれる。
身長、体重、股下で(もっと詳しくも出来る)自分の体型にあった設定で作ってくれる。
また車体カラーも豊富で、かなりのバリエーションが楽しめる。
(その色数は14色以上?)
仕立ての良い服を着るように、自転車もやはり体型に合わせて作ってもらいたい。

③折りたたみが楽なこと。
これは動画を見てくれれば一目瞭然。
特に目を見張る機能が「シートポストの上げ下げ」をしない事。
市場に出ている大半の折りたたみ自転車は、畳む度シートポストを上下しなければならず、その度に自分のベストポジションが変わる事が本当にストレスだった。
3mmでも変われば「??」になるポジションだけに、tikitは良く出来ていると感心した。

④旅行するのに適していること。
これはフロント(前)やリア(後ろ)にキャリアを付けれるかと言う事。
長期旅行にはバックパック(リック)よりキャリアバックを装備出来る事が好ましい。

⑤走行性に優れていること。
これはホントに良く走る。走行性に関しては一切の妥協がないBF社らしい所。
BD-1もBROMPTONも良く走るが、tikitは一~二枚上を行く。(←この点は大きい)

⑥余り多くの人が乗っていないこと。
これは多くの自転車乗りが望んでいる事じゃないだろうか?
車種と色を組み合わせれば、其れこそ自分だけのオリジナルが組み上がる(はず・・・)

tikit4.jpg
私は赤が欲しかったのでスタンダードカラーだが・・・


無論tikitにもデメリットもある。
①折りたたみが大きいこと。
前輪を畳めないので、畳んだ状態がBD-1やBROMPTONに比べて一回り大きくなる。
これを肝要するか、目的に応じて決めることになる。
②納入期が極めて不確定。
輸入ものなんで「欲しい」と思っても2~3ヶ月は待つことになる。
物欲ゲージがMAXの時に、手元に無いのは寂しい・・・
③外貨相場に影響される。
ドル$買いなので、必然的に円相場に左右される。
初期型のtikitを購入した方では1ドル110円程で購入された方もいる。
④サドル&ペダルは自分で用意する。
これは良し悪しがあるが、「このサドルが良い」と言う玄人には標準品は要らない。
逆に初めての自転車だと、サドル&ペダルを用意しなければならず、面倒と言えば面倒。


さて上記が購入に至るコンセプトなのだが、裏を返せば
※アルミの車体が良い。MTBのような前後にサスペンションなどが欲しい。
18インチ以上の車輪。堅牢なドイツ製品が良い等。
これならBD-1が最適な自転車と言えよう。
※とにかく小さく畳める。都内をゆっくり走りたい。イギリス製品が欲しい。
コンパクトなデザインが可愛い。今すぐ手持ちに欲しい等。
これならBROMPTONが最適な選択肢で上がってくる。


結局は使用者の「使用する目的」が一番基準となる訳です。

それらを踏まえて、敢えて言えることは
「私にとってtikitは素晴らしい自転車」と言う事実。

しかしこのデザインを考えたBF社のバイクデザイナーはどんな方なのか?
こんな素晴らしいアイデアを考える人に嫉妬半分興味大半です。

 

tikit3.jpg
何故か説明書と共に飴が付いてくる。
アメリカ式サービスなのか


 

注文から2ヶ月。
アメリカはオレゴン州からの国際便にて到着ヽ(*´∀`)ノ キャッホーイ!!

tikit1.jpg


tikitの種類の中で、一番王道(?)と言える
「just  the  tikit BTO」


実はtikitと言う自転車が気になっていたのは1年前から。
ただBike Friday社(以下BF)は余り公に販売して在らず、日本の代理店も2社のみ。
サイクルモードなどにも出展しておらず、極めて情報の少ない製品です。

何故BF社のtikitを選んだのか?

現在私が保有している折りたたみ自転車
「R&M(リーズ&ミュラー)社製・BD-FROG(旧式)」
その性能はコンパクトで折りたたみ自転車とは思えない走行性。
都内近辺で使用する際、大変有効な移動手段として利用していました。

ただBD-FROG・・・旅行車としてはどうか?
4~5日のツーリングで使用する場合、もう少し走行性の良いものが欲しかった。

そこでアメリカ横断なども出来るΣ(゚Д゚;)BF社の自転車に注目した訳ですが・・・
ただ・・・BF社の自転車は20インチ以上の折りたたみ自転車が殆ど。
またアメリカ横断しようと言う人(猛者)の自転車。
走行性は良くても、折りたたむと実際かなりの大きさになってしまいます。
(この兼ね合いが難しい

その折にBF社から発表された「tikit」

20インチのタイヤは要らない。でも12インチでは走行に不安がある。
16インチで走行性が良く、なにより驚く程早く折りたためる。
そしてデザイン(形)が良い。

2008年北海道で出会ったアメリカ人の方が使っていた旅行自転車もBF社。
その荷物満載のBFのNew World Touristとの相棒感。

「実はアメリカで2台持っているんだ」

彼の一言は、私が持っているアメリカ製への不信感を好奇心に変えました。
 

tikit2.jpg
オレゴン州から我が家へようこそ

3月末に心は決まりましたが、予算と対抗馬の存在に更に悩むこと半年が掛かりました。
 (次はtikitに至る選考理由を記載します)


自分のキャパにはどうしても限界を感じる時が在ります。
そんな時は先人の知恵を借りたり、先を歩く方からご教授頂く事は多々あることです。

10日は日本橋高島屋で開催されている「第15回 21世紀の目展」の初日。
中島千波先生、岡村桂三郎先生が共に出展している展示会です。
15時よりギャラリートークがあり、中島先生初め、出品作家・先人の意見は何時も
「作品を作る(描く)こととは何か?」
突きつけられる作品と共に、自身が考えさせられる事が多い。
(意見は違えど根本は同じ所にあるのだが・・・)


スルガ台画廊で知人の展示を観て、画廊の方と暫し雑談。
来年の展示の話から海外での画業の話と、今考える事と良いものを描くこと。
やらなければ行けないことも多い。


佐藤美術館では踏み込んで、海外研修など多方面からのご指摘、本当に有り難い限り。
また私が思っている以上に、私の作品には意外な方が興味を持っていること。
人の出会いとは、本当に数奇な偶然が絡んでいるなと、自身の事ながら不思議。


サイクルモードでは出展していなかったスペシャライズド(Specialized)
そのオフィシャルショップが近くに在るので覗きに。
(青山など最近は自転車のオフィシャルショップが多くなった)
ショップの方からは、自社製品を販売することの責任と管理。
今後の展開など面白い話を色々と聞く事が出来た。
(サイクルモードに出展しなかった理由なども参考になった)
自転車業界は今後「より欲しい人が必要とする」販売ルートが主流になるのでは?
(商品)知識を学ぶ人としない人。
その差は今後益々広がっていくのだろうと実感。


19時からは新校舎ができた京都造形・東北芸工の東京校。
その特別講義として、千住博先生と竹村真一先生との対談。
テーマは「人間にとって芸術行為とは何か?」
(重い課題ですが・・・)

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2時間の講義でしたが、初めて聞く千住博先生の講義。大変面白く勉強になりました。

目から鱗の視点は、やはり一線で活躍されている作家が持つ独特の感性があります。
今回の深夜での講義は、久々に学生に戻った気分と、自身がもっと大局を見定める必要を痛感しました。
しかし京都造形の学生さん達は恵まれているなぁ(千住先生から講義・・・羨ましい)
本当に大学の基準は「指導者(制作者)」なのだと、改めて思った次第。


今日一日、色々な方からのご意見を聞く日になった。
私のキャパでは全部を直ぐに消化できないが、2~3日はじっくり作品を前に熟慮する。
そして残ったものを大切にして、新たな表現に挑戦していく所存です。
 
 


どうなっているのでしょうね?
大変気になります。

幕張には毎年これを取材する以外には来ませんが、久々の千葉県。
海浜幕張を降りると「千葉ロッテ」「ハングル文字」イラッとしながら、トコトコと会場へ。

14時からの開場でしたが、まず試乗受付の人数が多く驚き。
サイクルモードは毎年来てますが、試乗パスをもらうのにこんなに並んだのは初めて・・・
昨今「自転車ブーム」なんて煽るメディアもありますが、そうなんだ!と勘違いする光景。

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関係者用の受付は空いてますね


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中に入れば人ゴミ

さて14時半頃入場しましたが、なんか去年より更に出展数が少ないような・・・
それでも海外ブランドの試乗には長蛇の列。
LOOK、ピナレロ、ビアンキ等を冷やかしながら、取り敢えず目に止まった物を見て回る。

まず今年気になるメーカーの1つ「カンパニョーロ」
今年末にカンパ(変速機メーカー)がシマノの電動変速機に遅れる事2年、欧州でようやく電動変速機を発表し、今回日本で公開するはずが会場には試作品もなく、唯々残念。
(もしかしたら土・日曜で発表があるかも
取り敢えず「買うこと」「障る事」も無いであろう高嶺の花・・・ カンパの最上位変速機「スーパーレコード」の感触を確かめる。

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ちなみにスーパーレコード一式32万円ほど・・・昔はもっと高かった
まぁ好みもありますが、やはりシマノの方が「カチッ」と変速が決まると思います。

カンパ・シマノのどちらか選ぶなら、私なら迷わず「DURA-ACE(シマノロードの最上位変速機)」を選びます。

しかし会場を見て回るも・・・余りに去年より見る物がなく、正に流し見になってしまいがち。
大阪会場は更に出展が少ないので、目当てのメーカーが無いと意味がないかもしれません。

今回はむしろアパレル関係やバックなどの備品等の展示が自転車を見るより面白い。
展示では自転車主張していない普段使いにデザインの良いものも幾つか見かけました。
(特に女性ものはおしゃれになってますね)
こう言うのを見ると、自転車の入口が低くなっている事を実感します。

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防水バックのオルトリーブ
一個は欲しいアイテムです

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塗装が美しいストライダ
絵描きなんで、ついつい塗装に目が行きます

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遊び心がありますね

さてせっかく並んでもらった試乗パスですが、まず気になる1つPacific社「Carry-Me」
都内で使用するなら一台あっても良いかな?と思っていた一台。
まさに「ご近所用」ですが、思ったより走りが軽いのを体感出来たのは収穫。

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ただフロント(前輪)の剛性がやはり今ひとつか?

ちょっとマジ漕ぎしたら「グラッ」と揺れて怖かったのも、少し考慮する必要がある自転車でした。

あとは気になる物と言えばシマノ(変速機メーカー)が今年出した内装変速機ALFINEの11段変速機。

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この実物を見れるのは、やはり展示会ならでは

シマノの担当者には色々とコンセプトなど聞けて面白かったが、内装は泥汚れなどの影響が受けにくいNOメンテナンスの利点は大きい。
ただ軽くなったとは言え・・・若干重いか?(値段も重い・・・
これも搭載された試乗車があれば良かったのですけど。

2時間も見て回っての感想は、今年はマイナーチェンジの印象が強い。
毎年オリジナルのコンセプトを持っている会社も多く、幾つか「これは面白い発想」と思えるものがあるが、今回はそれが殆どなかった。

それでも今年の一押しは近藤機械製作所のハブ「GOKISO」
これは本当にばったり出会った、今回驚きのプライスと言える商品。
小さなハブに実に多くのアイデアが盛り込まれた、正にMEDA・IN・JAPANと言える機具。
詳しくはWebサイトで見てもらえると分かると思う。
久々に心底「欲しい」と思えるアイテム。あとはお値段が幾らするのか?

聞き忘れた・・・

さて今年はスペシャライズドも無ければ、キャノンデールBMCも無い、ロードフレームのメーカーで興味のあるメーカーはほぼ全滅。


後は長期旅行に欲しいと思っていた「ランドナー(旅行用自転車)」
本来自転車はオーダーで作ってもらうのが一番良いのだが、フレームビルダーに頼むと半年待ちと大金が掛かるのが定石。
ただ国内のメーカーならpanasonic(パナソニック)が短期間のオーダーで作ってくれる。

panasonic?

そう聞くと家電のイメージが先行するが、panasonic=松下電器が自転車制作では老舗なのは自転車業界なら常識。
これは松下幸之助が幼少期に自転車屋に丁稚奉公していたことも大きいのだが、その技術力は素晴らしい物が多い。
(チタン加工などパナソニック=日本製と言えるお家芸)

その旅行車の中のセミオーダーのOSD6に試乗。

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アルミのフェンダーが美しい作り

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本当にパナソニックです

13㎏の車体は正直重いか?と思ったが、太いタイヤとクロモリの剛性あるフレームとの相性は抜群。
思いのほか楽に走れるので「これなら北海道も楽に走れるなぁ~」と物欲が沸々と。
昨今長期旅行に行けていないので、時間とお金に余裕が出来たら、これに乗って1~2ヶ月の自転車旅行は悪くない・・・
どこか気持ちが楽しくなる自転車です。

外も暗くなって、3時間程で切り上げましたが、今年は少々不作と言える展示会でした。
しかし見る物は少ないとは言え、やはり国内最大の展示会。
GOKISOのような日の当たらないが素晴らしい製品(私の作品の様な)も見つける事ができて、いやはや日本の技術力と創造性の底力を感じる事が、何よりの収穫でした。

帰りの車内で色々とアイデアをグラグラと練っていましたが、やはりこう言う展示を見ると一度で良いので大阪のシマノ本社の工場を見学してみたいものです。
(有名な作家になったら見せてくれるのでは?)


 

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