実家の手伝いで静岡から帰ってきてから、早4日・・・
いやマジで時の流れの速さに驚いています。
ホント忙しい時間の流れは、明らかにおかしい
そんな中、ある機関に提出する書類を作っていました。
三年前からの作品を資料として纏めてましたが、プリントアウトされた資料を並べていると
「まぁ良くも自転車ばっか描いているなぁ」と。
そして三年間に徐々に作風が姿を変えている事に、ふと人の歴史を感じました。
並べた資料を眺めていると、心にゆとりのある時は大らかな絵を。
逆に鬱っぽくなった時の絵は、色彩や捉え方が何処か陰険です。
何時までも今の生活が出来るとは思いませんが、あの鬱には戻りたくない。
作家として環境に左右される事は甘えと分かりつつも、自身の心には嘘をつけない。
なんて不器用な生き方を選んでしまったのか。
まぁ制作中の絵を前に感傷的になっても「作家人生」引き戻る気は更々ないんですけどね。
・・
・・・
・・・・でも何処か旅に出たい、そんな33の残暑。
フレームのマークシールをデザインする前に、分解出来る所は部品を外して置く。
まず初めに今回の再塗装の色は「黄色」と決めていました。
それも「ひまわりの様な黄色」
美瑛で見たひまわり畑を見て「こんな色の自転車に乗りたい」と前々から思っていたので。
色の選定は図書館等で色見本を調べてから決める事に。
あとはどれだけ小生の持っているイメージ色を具現化してくれるか?
これには塗装技術だけでなく、自転車の構造にも理解のある所を見つけなければいけません。
今回塗装のお願いをしたのは絹自転車製作所。
ただ個人的に金銭に余裕があれば「カドワキコーティング」のパウダーコーティングが一番良いのでは?と思います。
(多摩美にも塗装講義しているとか・・・講義受けてみたい・・・)
ただ今回窓口の自転車店に見積もりをお願いしたら、諸々含めて「10万を超える」との事。
そりゃ「金銭的に無理」と言う事で、絹自転車製作所に塗装を依頼することにしました。
さてマークをデザインする上で、基本の「Frog」と言う書体は維持したいなぁ・・・と。
随分塗装も剥げてきてました。
デザイン途中の散乱した部屋。
この時点でも3割ほど・・・まだまだ調整は続きました。
まぁ遠巻きから見て、あまり変わった書体にするとFrog?と思われるのもイヤなんで。
でも「そのまま」ですと芸がないので、若干弄る事にしました。
書体の色はボディーカラーの黄色に合わせて「藍色と白」を基調に。
あと元の書体が若干大きいので、一回り小さくする事にしました。
r&M社のヘッドマークの変わりに小生の「花印」として使っている「越」の字を。
(大きさを決めるのに何枚の紙を使った事か・・・)
あとはリアには今回の日独の友好をイメージして「国旗」を掲揚することに。
ちなみに左が上位(敬意を表す)の国を表すとの事で、このドイツ製自転車に敬意を表し独国旗を左に。
友好の意味で我が国の日の丸は右に掲揚させて頂きました。
最後にリア右に何を付けようか?
色々考えましたが、遠目にもインパクトがあり、盗難にも対応でき(盗難したくなくなる)なおかつ絵描きとして営業に使えるデザインは・・・う~ん・・・
と苦慮した結果、名前&日本画描いてますよ!的なノリでこんなのを作りました。
ダサいと思われた方!
予想通りの思考でありがとうございます。
そう言う方がいる事で、既に盗難予防になっていると確信してます。
でも故忌野清志郎氏の「オレンジ号」も新宿で盗難にあっているし、油断は禁物。
さて発注をかけてから、それは長い長い時間が掛かりました。
(当方のこだわりが色々とご面倒をかけました)
気になると言えば、地元静岡で大地震。
牧ノ原の東名高速が使えないとかで、友達が愚痴ってきた。
当家は問題ないようで一安心。
さて自転車作業の続きです。
フロントの問題が片付いたので、まずはリアのワイヤーの取り回し。
前々から「BD-1のようにリアにワイヤー穴があればいいなぁ~」と思っていたので作る。
(この工程は元に戻す事は不可です)
リア前はアルミの円柱をお馴染み「GM-8300」で接着。
後ろ部分は電動ドリルで「ガリガリ」と穴を開ける。
その後は同じくアルミ円柱を接着。
乾燥後は耐水ペーパーで接着面を整える。
これでリアワイヤーの取り回しは少し良くなったか?
本来この工程は「r&m」の会社で行って欲しい工程です。
後はリアのエンド幅がシマノULTEGRA6600を嵌めるには狭いので、グラインダーで若干(おおよそ2~3mm)削る。
これでリア(後ろ)の工作は終了。
次は塗装前の「カットマーク」のデザイン制作です。
しかし・・・これが以外に困難を極めました
さて「スポット溶接を凌ぐ!」と言う耐熱&金属用超強力接着補修剤 GM-8300
お手並み拝見です。
クランプを外して、引っ張ったり、捻ったり、はたまたグイグイと体重かけてみました。
おいおい・・・ピクリとも動きゃしない
・・
・・・へぇ~
・・・・・やるじゃない!
正直接着剤侮っていました。
いや~現代の接着技術は凄いものだと、新たな発見です。
ただ接着部の硬度は少し柔らかいかな?
グラインダーで削ると、結構持って行かれます。
サンダーで丁寧に削っていくと、アルミっぽい質感が徐々に出てきます。
出来上がりはこんな感じです。
まぁ割と上手くいった方でしょうか?
あと万が一接着溶接が外れた時でも問題ないよう、フロントホークと繋がる2つ穴はボルト締めをして固定。
溶接とボルトの2重の備えはあれば憂いなしです。
ただ耐久強度は乗ってみないと分かりませんが・・・
(この辺りが自己責任)
ブレーキの位置も確認してみましたが問題なし。
取り敢えず14インチのフロントの問題はこれで片付きました。
次は幾つか気になる部分を改良して行きます。
さて前輪が嵌らず、どうしたもんか・・・
色々とアイデアを練っていたが、思わぬ所からヒントを得ることが出来ました。
同じ12インチのトラコンを14インチ化している先人の知恵を拝見。
まさか日本のトランジットのアイデアを、ドイツ車に流用することになろうとは・・・
まさに日独同盟
まずフロントホークはエンドを延長することで決定。
でもエンドに鉄板とか付けると「元に戻せる改造」に初っ端から違反してしまう。
・・
・・・
・・・・実はフロントホーク2本持ってまして(笑)
前に一度フロントホークを事故で壊してしまい、和田サイクル様に無理言って取り寄せた物が余っています。
ですので、今回は手持ちの一つを実験用で使う事に。
まずフロントエンドを延長するための金属板の設計、製図。
フレーム素材がアルミ素材なので、堅いアルミ板(A5052)を使用することに。
(船舶等で使われている比較的堅いアルミ材)
素材は東急ハンズで売っていたので、工房でお願いして加工してもらう。
フロントエンドの完成イメージは「BD-1」のリアエンドを念頭にしています。
あとはアルミ板をどの様に取り付けるか・・・
溶接のテクニック等有れば(アルゴンガス等でアルミの溶接はかなり難しいとの事)良いのですが、小生そのようなテクはありません。
また今回の「特殊な工具などを極力使用しない」をテーマにしている訳ですしね。
ふむぅ~~
と色々と調べて行くと「耐熱&金属用超強力接着補修剤 GM-8300」なる物を発見。
説明を読んでみると「スポット溶接を凌ぐ」との謳い文句。
正直「嘘だぁーー!!」
と思いましたが、ハンズで売っていたので、試しに使用してみる事に。
(着かなかったら捨てればいいやと思っていたが・・・)
2液溶剤タイプで分量を量って「混ぜ混ぜ」
接着面を荒削りして、アルミ材を「ベタッ」と貼り付け、クランクで締め固定。
取り敢えず、これで様子見です。
まぁ、上手く着かなかったら次の手を考えますけど。